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プローブ情報

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近年のクルマには、速度計、ブレーキ、ワイパーなどの動きを計測する各種のセンサーや計測装置が搭載されています。
プローブ情報(プローブデータ)とは、こうしたクルマをセンサーあるいは遠隔監視装置と見立てて、走行中の多数のクルマから通信ネットワーク等を通じて得られる様々な情報(位置、速度など)のことです。
こうした大量のプローブ情報を収集・分析して、移動支援や交通安全対策などに活用する様々な取組が進められています。

プローブ交通情報

カーナビゲーションシステムなどの端末から走行中のクルマの位置や車速などの情報をデータセンターに集約し、渋滞予測などの道路情報を提供します。

プローブ情報のイメージ

災害時の通行支援

近年では、国や民間により、災害時においてそれぞれが保有する通行実績データを集約して被災地の救援活動等に活用する「災害通行実績データシステム」の運用も始まっています。地震等の大規模災害発生後に、通行可能な道路情報を提供することで、人命救助や緊急支援物資輸送等の円滑な実施に寄与することが期待されます。実際、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震などでは、こうしたプローブ情報を活用して「通れる道」について情報提供が行われ、救援活動に大いに役立ちました。

災害時の通行支援

(参考)官民ビッグデータによる災害通行実績データシステム(出典:国土交通省)

交通安全対策への応用

プローブ情報を活用した交通安全対策を検討する取組もあります。
国土交通省では、ETC2.0から得られるプローブ情報の活用により、事故を引き起こす恐れのある急ブレーキや急ハンドルといった現象が発生しやすい「潜在的な事故危険箇所」を解明し、事故対策につなげる取組が進められています。

愛知県では、産・学・行政からなる「自動車安全技術プロジェクトチーム」において、県内の自動車メーカーが保有するABS(アンチロック・ブレーキシステム)作動情報などのプローブ情報を分析・活用することで、交通事故の防止、事故数減少に資する交通安全施設の設置等の交通安全対策につなげる取組も行われています。