もっと知りたい、愛知のITS(アイティーエス)

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愛知県ITS推進協議会
設立趣意書

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高度道路交通システム -ITS(Intelligent Transport Systems)- は、最先端の情報通信技術を活用することにより、交通事故、交通渋滞等の道路交通問題解決、自動車運転負担の軽減・利便性の向上、モータリゼーションの進展に伴う大気汚染等環境負荷問題の解決、高齢社会を迎える中での歩行者の安全性確保・利便性の向上などを図ることにより、快適で安心できる暮らしの実現に資する新しい社会システムとして大きく期待されているところである。

このシステムは、様々な人間生活の側面に係わるものとして、広範囲なシステムを統合したものとなると同時に、最近の情報通信技術の変革の成果を活用するという意味で高度なシステムとして実現されることが必要となっている。その具体化には、交通基盤等のインフラ整備、高度な各種技術・技能の統合化・複合化、実証実験による社会的認知などが求められることから、個々の企業の取り組むべき範囲を超えることが予想され、また、そのこと自体が期待されると考えられるため、産、学、行政の連携が強く要請されている。

ITS産業は、安定成長に移行したと考えられるわが国経済の中でも、これからの飛躍的な成長が見込まれる有望な市場分野と期待されているが、同時に、このシステム確立に向けての世界的努力への一刻も早い日本の寄与が必要となっている。

そうした中、自動車に依存する交通特性を有する愛知県は、都市機能の円滑な発揮を図るため、公共交通網の整備、第二東名・名神高速道路、東海環状自動車道などといった道路交通ネットワークの充実が急速に進められており、また、2005年の国際博覧会の開催や中部国際空港の開港、それらと関連するアクセス整備が図られており、世界的な交流実現の場にふさわしいシステムとしてのITSの実用化が求められる地域と考えられる。

そこで、ITSを公共性、公益性を充足した社会システムとして実現しなければならないという理念の実現化を期待する企業、団体、関連学識経験者等と、愛知県をはじめとするこの地域の自治体がその実現のための総力を結集する産、学、行政連携の組織としての「愛知県ITS推進協議会」を設立し、国や全国支援機関等からの協力を得ながら、ITSの具体化・実用化に資する活動を行っていくこととする。

平成10年5月27日

  • 株式会社デンソー
    代表取締役社長 岡部 弘
  • トヨタ自動車株式会社
    代表取締役社長 奥田 碩
  • 日本電気株式会社
    社長 金子 尚志
  • 日本電信電話株式会社
    代表取締役社長 宮津 純一郎
  • 富士通株式会社
    代表取締役社長 関澤 義
  • 松下電器産業株式会社
    代表取締役社長 森下 洋一
  • 愛知県
    知事 鈴木 礼治